vCPUベースのオンデマンドインスタンス起動数の制限を試してみた。
AWSチームのすずきです。
Amazon EC2のオンデマンドインスタンスの起動上限、従来のインスタンスタイプ毎から、vCPU数ベースの管理に切替が予定されています。
今回、vCPUベースのオンデマンドインスタンス制限をオプトインし、試す機会がありましたので紹介させていただきます。
Amazon EC2 で vCPU ベースのオンデマンドインスタンス制限が利用可能に
従来設定
インスタンスタイプ毎の上限数(Current limit)が設定されています。
m5 インスタンス設定例
m5.2xlarge までのインスタンスタイプは20台、m5.8xlargeでは3台の上限値が設定されています。
オプトイン
2019年9月時点では、EC2ダッシュボードの「上限」より、承認手続きを行う事でvCPUベースのオンデマンドインスタンス起動数制限が利用可能となります。
入力欄に「Opt in」を記入します。
設定反映まで15分待機します。
新設定
項目「vCPU」で絞り込み、vCPUベースとなったオンデマンドインスタンスの制限を確認します。
標準的な A, C, D, H, I, M, R, T, Z 系のインスタンスは集約して管理されます。
EC2月額利用費、10〜20USD前後
- Standard instances: 1920 vCPUs
EC2利用実績なし
- Standard instances: 64 vCPUs
vCPUベースの上限数は過去の利用実績を元に設定される模様ですが、EC2の利用実績のないアカウントでは低い制限値となる事があります。 vCPU数の制限に抵触する恐れがある場合には、後述のサービスクォータより引き上げリクエストをお試し下さい。
vCPU数計算
インスタンスタイプと台数を指定、必要なvCPU数を求める機能が「Calculate vCPU limit」より利用可能です。
サービスクォータ
サービスクォータ > Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)
EC2のサービスクォータとして、vCPUベースの制限使用率を確認可能です。
使用率が表示されていない場合、設定画面よりテーブル設定の「使用率」をチェックして下さい。
クォータ引き上げリクエスト
vCPU数の制限値は、利用実績をもとに自動拡張される仕様とされていますが、 大規模な拡張などでvCPU数の制限に抵触する恐れがある場合、vCPU数の上限緩和を「クォータ引き上げリクエスト」を実施してください。
まとめ
オンデマンドインスタンスの起動数制限、vCPUベースになった事でシンプルな管理が可能となりました。
2019年10月24日〜11月8日にかけて、全てのAWSアカウントでvCPUベースの制限への切替が予定されています。 切替期間中にオンデマンドインスタンスの大規模な追加が予定されている場合、 vCPUベースの管理をオプトイン、必要とするオンデマンドインスタンス数に対して十分なvCPU制限である事を確認される事をおすすめします。